知って得する建物の豆知識 記事一覧
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知って得する建物の豆知識 388 CLT 工期短縮やエコサイクルに貢献
CLTはCross Laminated Timbe(クロス・ラミネイティッド・ティンバー)の略で、日本語では直交集成板と呼ばれています。木材の薄板(ラミナ)を、繊維の方向が直交するように何層にも重ねて接着剤で固めた、厚みのある(続く) -
知って得する建物の豆知識 387 外壁材の選択 住宅用は2種類が拮抗、新素材も
外壁材の種類には、大きく分けて窯業系サイディング系、金属系、塗壁系、木質系、タイル・石系があります。窯業系サイディングはセメントなどを主原料にして繊維素材を混入して強度を上げ、表面にゴムローラーで模(続く) -
知って得する建物の豆知識 386 モリスの法則 デザインに関わる人には必須知識
イギリスの詩人、思想家、デザイナーであるウィリアム・モリス(1834-1896年)が主導したデザイン運動が「アーツ・アンド・クラフツ運動」です。ヴィクトリア朝の時代、産業革命の結果として大量生産による安価で粗(続く) -
知って得する建物の豆知識 385 住宅の巨匠・宮脇 檀 根底には実に人間的な理念が
筆者が若かりし頃の宮脇檀(みやわきまゆみ・1936年~1998年)さんは長身でダンディ、ハンサム、絵に描いたようなカッコいい建築家でした。洋画家宮脇晴とアップリケ作家の宮脇綾子の子として愛知県名古屋市で生まれ、(続く) -
知って得する建物の豆知識 384 土に還る建材(サステナブル建材) 豊富な種類、選択時に2つのポイント
サステナブル建材は、環境への負荷を最小限に抑え、持続可能な社会の実現に貢献する建材です。種類が豊富でそれぞれに特徴があり、住宅の設計やリフォームの際にこれらの建材を取り入れることで、二酸化炭素削減の(続く) -
知って得する建物の豆知識 383 デジタルファブリケーション 既存技術の〝苦手〟解決へ
総務省によると「デジタルファブリケーション(以下デジハブ)」とは、デジタルデータをもとに創造物を制作する技術と規定されています。各種形状や意匠のバーチャルなデジタルデータを使い、3Dプリンターやレーザーカ(続く) -
知って得する建物の豆知識 382 ノルディックデザイン 明るい色合いで空間を広く見せる
北欧の国という定義には様々ありますが、ここでは最も狭義のフィンランド、スウェーデン、デンマークとしておきます。これらの国々のインテリアや建築デザインを総称して「ノルディックデザイン」と呼びます。また(続く) -
知って得する建物の豆知識 381 おもしろい現場用語 蒲鉾にする? ケレン? 笑う?
各業界には隠語や独特の用語があり、言葉を一般と区別することで、その業界のカルチャーを形造っています。今回は建築業界で使われてきた、面白い用語について述べてみましょう。 いささか品のない語感ですが(続く) -
知って得する建物の豆知識 380 西川材 江戸時代から知られる良質木材
埼玉県南西部の入間川、高麗川(こまがわ)、越辺川(おっぺがわ)の流域に広がる林業地で育ったスギやヒノキのことを西川材と呼びます。江戸時代から良質な木材として知られ、住宅や寺院、神社などの建築材として利用(続く) -
知って得する建物の豆知識 379 UA値 先進国よりも緩い日本
UA値は外皮平均熱貫流率ともいい、室内と外気に関する熱移動の指標で、住宅の壁や屋根、開口部等から室内と外気の移動について、数値化したものです。この数値が小さいほど省エネ性能の高い住宅といえます。 数(続く) -
知って得する建物の豆知識 378 ハンス・ウェグナー 「椅子の帝王」と呼ばれ
ハンス・ウェグナーは、日本でも大変人気のあるデンマークの椅子デザイナーです。彼のスタイルは、機能性に重点を置いたモダニズムと有機的なディテールを特徴としています。照明デザイナーのポール・ヘニングセン、(続く) -
知って得する建物の豆知識 377 打放しコンクリート 無機質ながら独特の表情
打放しコンクリートは、現場打ちコンクリートの上に塗装・タイル・石張りなどの仕上げをせず、型枠を外した直後のむき出しのままの状態をもって仕上げとする手法です。コンクリート本来の質感や色合いを生かし、力強(続く) -
知って得する建物の豆知識 376 地質と地形 ある程度は被災想定が可能
マンションを購入する際や宅地を求める場合に気になるのが、その土地の地盤強度です。事前にある程度の想定をするための情報源が、国土交通省が公開している「5万分の1都道府県土地分類基本調査」です。これは特定(続く) -
知って得する建物の豆知識 375 日本の三大美林 〝人工〟美林、主に建築用材に
日本の国土は70%が森林です。森林の中でも特に優れた美観を有するものを「美林」と言い「三大天然美林」として青森県の青森ヒバ、秋田県の秋田スギ、長野県の木曽ヒノキが挙げられます。これらの森林は長い年月を(続く) -
知って得する建物の豆知識 374 暖炉と薪ストーブ コストや地域性にも注意を
筆者の設計した住宅には多くの場合、暖炉を設けました。施主が希望するケースもありますが、設計案に盛り込むことで、実現したものも少なくありません。 暖炉の良さは理解されても、その運用となるとなかなか(続く) -
知って得する建物の豆知識 373 工法・構法と構造 混用されることも
建築用語として、戸惑う言葉に「工法と構法」があります。「構法」(かまえこうほう)と「工法」(えこうほう)に区別されますが、同じ読み方で2つの漢字があるため、違いが分かりづらいのです。 また、建築業界(続く) -
知って得する建物の豆知識 372 生成AIと建築設計 建築家は不要になるのか
2022年11月の公開以来、生成AIブームを巻き起こしているChatGPT。本コラムをお読みの皆様も、生成AIを試された方が多いと思います。そして、実際の結果をご覧になって、これはただならぬ技術革新が起きそうだとお(続く) -
不動産現場での意外な誤解 売買編205 所有者不明土地でも相続登記ができる?
Q.所有者不明土地関連の国の施策については、このたびの一連の民法・不動産登記法等の改正などで大きく前進すると思いますが、私達宅建業者の事業は、どのような進展が見込まれますか。 A.その点については、地域(続く) -
知って得する建物の豆知識 371 屋敷林と鎮守の森 燃料や建築材としての役割も
「屋敷林」とは狭義では家屋を取り囲むように設けられた樹林で、過酷な気候や自然災害などから家屋を守る防風・防砂・防備機能に加え、燃料や建築材を確保する目的として作られた森林です。特に季節風が強い地域や(続く) -
不動産現場での意外な誤解 売買編203 市街地の所有者不明土地は利用価値がある?
Q.前回、このコーナーを読んでいて、今から数年前に掲載された埼玉県のさいたま市の老朽家屋のことを思い出しました。あれは確か「所有者不明」の物件でしたよね。 A.そうです。正確には所有者(相続人)かどうかわ(続く)