神社の役割と地域社会 記事一覧
神社の役割と地域社会
早川和男「宗教と居住福祉」対談
神社の役割と地域社会 東京都板橋区天祖神社宮司・小林保男氏に聞く
東日本大震災を経験して、地域のコミュニティや地域の絆の大切さが改めてクローズアップされている。そのシンボルの一つが鎮守であり、神社だ。新潟県中越地震で仮設住宅暮らしをしていた人が、家の次に「鎮守」を復興して欲しいと言っていたことに興味を持ったのが日本居住福祉学会会長・早川和男氏。神社庁の機関誌編集長などを務める東京都板橋区のときわ台天祖神社宮司・小林保男氏に鎮守と神社、その役割と地域との関係などについて、2月に天祖神社で意見を交わした。大震災からの復興、地域の活性化や街づくりとも密接に関係する対談の内容について、数回にわたって紹介します。(全4回)
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神社の役割と地域社会(4) 地域の原風景と文化を守る 復興は腹の座った構えで
■復興の主役は誰か 早川 東日本大震災で被災した各地で祭りを復活しようという動きがあります。鎮魂の意味と踊りを復活して生きる意欲を起こそうとしているようです。それは根源的には神社や祭りの、我々日(続く) -
神社の役割と地域社会(3) 稲作儀礼と関係する祭り 神輿とおみくじの経緯は
■狩猟民族との違い 早川 現代人は、知っている人、顔見知りには大変親切で、同窓会、同期会、県人会などが盛んですが、知らない人には知らん顔です。一方、ヨーロッパでは、道ではあいさつをしてくるし、買(続く) -
神社の役割と地域社会(2) 自然崇拝と環境を守る習俗 社会問題居住意識と住宅の変化
■一神教と多神教の違い 早川 キリスト教やイスラム教など、世界にはいろいろ宗教があります。キリストがいて聖書があったり、イスラム教典があったり。それに比べると、神道は性格が全然違う。一神教ではな(続く) -
神社の役割と地域社会(1) 村の復興には『鎮守』が必要 被災者の言葉をどう考えるか
■居住地の守護神 早川 新潟県中越大地震のときに、行政が「何が復興したら村に帰るか」を仮設住宅に住んでいる人に聞いたところ、第一は家、第二は鎮守を挙げました。鎮守が再建されなければ帰る気がしない(続く)