連日、マスコミにとりあげられることの多い「民泊」の話題。海外からの旅行者数が急増する中で、宿泊施設の不足を補うという期待を背負いながらも、現状では無許可施設が多く、宿泊客と住民の安心・安全の観点から問題が多いともいわれています。
早くから動きがあったのは、都内の高級分譲マンション。セキュリティーの問題などを理由に、「民泊反対」運動が起こり、総会で「民宿禁止」に関する制定が承認されるマンションが増えています。
そんな中、アンテナの高い不動産投資家の中には、自分の所有するマンションやアパートで、「旅館業」の許可をとり、宿泊施設として運営している人が出始めています。「旅館業」の特徴は完全に合法であり、ホテルとして「じゃらん」などのサイトに掲載できること。賃貸経営との大きな違いとして、10人以上宿泊できる場合はフロントが必要な点があります。
健美家のコラム「教えてプロの人」に登場した沖縄在住の不動産投資家・三浦弘人さんも、所有するマンションで「旅館業」の許可を取り、ホテルをオープンさせた一人。フロント業務は家族で行い、セミリタイア後の生きがいになっているといいます。
「旅館業は通常の賃貸経営よりも3倍儲かる」と語る三浦さんが、実際に行った「旅館業」を取得するための手順は以下のとおりです。
1)申請前に消防署へ行く
2)アパートの用途地域をチェック
3)用途変更のための設備などの準備
4)消防署から「消防法令適合通知書」をもらう
5)保健所からの営業許可をもらう
6)旅館業許可証発行
※必要な書類は地域によっても違うため、詳しくは確認申請機関にご確認ください
三浦さんは、「民泊」をしていた知り合いが反対運動にあったのを見て、グレーな民泊ではなく、正々堂々と旅行者を泊められる「旅館業」を取得することを決意したのだとか。沖縄だけでなく、この動きは京都・東京といった観光地を中心に広がりを見せています。
日本人の人口が減少に向かう中、今後も利用者の増加が期待できるホテル。2020年のオリンピックイヤーに向けて、「ホテルオーナー」を目指す不動産投資家が増えていくのかもしれません。
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