不動産投資と収益物件の情報サイト「健美家(けんびや )」が、同サイトの会員を対象として行ったアンケート調査によれば、現在の不動産価格について、「高い」と感じている人は、全体の95%に当たることがわかりました。(正確には、「高い」が49.8%、「高すぎる」が24.9%、「やや高い」が20.2%)。
(参照:不動産投資に関する意識調査(第6回))
このような市況から、「今は買い時ではない」と様子見にまわる初心者たちが増えています。しかし、そんな中、元銀行員で自身も投資家である岡元公夫さんは、「今は買わないほうが良いとは思わない」、「まずは不動産賃貸業を始めて、継続して営むことが重要」であると主張します。
岡元さんがそう述べる理由はシンプル。今は高いから買わないという人が、価格が下がったタイミングで買おうとしても、「今とは違って金融機関からの融資が厳しくなっている可能性が高い」からです。
そして、そんな場面で融資を受けるには、「不動産賃貸業者として継続して実績があること」が求められるため、融資がつきやすい今のうちに物件を買い、実績を積んでおくことが重要というわけです。
(参照:2016年度下半期以降の不動産投資、買い時か売り時か?-part2-)
しかし、初心者が今のような高値傾向の市場に飛び込むには当然、リスクもあります。そこで岡元さんがすすめるのは、「小さくはじめて実績を作っておく」こと。具体的には、都内の中古区分マンション投資などがそれにあたります。
中古区分マンションは、一棟物に比べて価格が小さく、リスクを限定できる上に、株で言うと「板が厚い」状態にあるため、出口がとりやすいというのが最大の魅力。(新築区分マンションは出口がとりにくいので、注意が必要です)。
また、都区内の物件なら、「賃貸需要が安定しており、賃料の値付けを間違わなければ長期間空室になる懸念が少なく、管理・運営も比較的ラク」というメリットもあるのです。
つまり、都内の中古区分投資は、小リスクで賃貸実績を積んで「買い時」を待てるだけでなく、「やっぱり自分には合わない」となれば、サッと売却して手仕舞いが可能。その上、所有期間中の管理・運営も手間がかかりにくいという、初心者のサラリーマン大家に合った手法というわけです。
ただし、これはあくまでも初心者が実績を積むためのスタート時の話。岡元さんは、「短期間で賃料収入を増やし、金融機関から見た財務内容を向上させたい方は、区分マンションの取得は多くて数戸に留め、一棟物にシフトした方が良い」と語っています。
いくつ買い進めるかは慎重に検討するとして、「今から不動産投資をしたい」と考える人にとって、岡元さんのこの考え方は、参考になりそう。投資で大切なのは「失敗しないこと」。大規模な資産形成を目指す投資家も、急がば回れの精神で、まずは都内の中古区分マンションに注目してみるといいかもしれません。
(参照:「一戸目が買えない人」に区分マンションをすすめる理由)
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