彼方の空 記事一覧
-
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇147 住文化乏しい日本 物質的豊かさと混同 〝真の幸福観〟見失う
我が国に住文化が乏しいのは住まいを楽しむ人たちがまだまだ少ないからだろう。住文化とは住まいを楽しむことである。 では、住まいを楽しむとはどういうことか。タワーマンションの上層階から夜景を眺めるこ(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇146 持続可能な家族社会へ (下) 当初からの近居が鍵 3世代が〝住めば都〟
前号では、空き家を活用した親子の近居推進政策の必要性を訴えた。今号ではその実現可能性を考える。 ◇ ◇ 総務省の23年住宅・土地統計調査によれば、我が国の住宅ストック総数は6502万戸で、(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇145 持続可能な家族社会へ (上) 増え続ける独居老人 近居政策が日本を救う
日本は今、単身世帯が全世帯の38%を占め、30年には2025万世帯となり4割を超える。うち85歳以上の単身者(一人暮らし世帯)は225万人で20年比54%も増加する(国立社会保障・人口問題研究所=社人研・24年推計)。まさに(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇144 女性塾 ~終活&相続~ 奥深いノウハウ 高まる相談ニーズ
9月10日に開かれた第41回不動産女性塾は〝終活〟と相続がテーマとなった。終活については司法書士で一人暮らしの高齢者サポートを20年以上続けてきた太田垣章子氏が、相続については累計1万5000人からの相談実績を(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇143 創るマーケット 人は感性で生きている 住まいは人が主
市場(マーケット)は調べるのではなく、創るものというのが近年の事業トレンドになっている。ログハウスを自宅として使うという従来にない発想からスタートしたBESS(アールシーコア)や、古い蔵を改装してホテルとし(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇142 感性の時代 〝ライフ ニット デザイン〟 積水ハウスが挑む
新築戸建て住宅を供給する事業者にとって、ユーザーの住まいに対する感性をどう捉え、どう訴えるかが大きなテーマとなってきた。というのも都会という名のコンクリート・ジャングルに生息する現代人には住まいが唯(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇141 わが町・北習志野 地域と歩むパルホーム 駅前大型団地を建て替え
東葉高速鉄道と新京成線が交わる北習志野駅前(千葉県船橋市)で募集されている「リビオシティ船橋北習志野」(全488戸、うち募集対象外住戸265戸)がほぼ完売となった。募集対象223戸のうち残るは2戸のみ(24年8月20日(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇140 次世代めざす定期借地権 所有と利用の分離 パワーの源 探れば
〝所有から利用へ〟が時代の流れだが、何であれ所有する者がいなければ利用もできない。定期借地権の土地所有者はその多くが旧来の地主層だが、今後は地元の不動産会社などが土地を取得し定期借地として貸し出す手(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇139 BESSは中身No.1へ 新社長率いる〝雨花集団〟 オンリーワンから脱却
独自性(オンリーワン)を強調したために内向きになりがちだった従来の姿勢を改め、堂々と中身(質)ナンバーワンを誇る外向き志向のブランドとすることを決めたBESS。個性的であることはそのままに、多彩な共感者らと(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇138 第39回女性塾セミナー 塾長の卒寿祝う日 高橋誠一氏が講演
不動産女性塾塾長で北澤商事会長の北澤艶子氏は2008年1月から翌年9月まで日本賃貸住宅管理協会(日管協)の会長を務めた。その頃はまだ男社会の色彩が濃かった不産業界団体のトップに初の女性会長が実現したのには当(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇137 〝ひと部屋〟だけ断熱 高齢化や所得格差で 福祉と住宅政策融合
「食は理屈ではない。人間の存在そのものである。そして、その民族の文化である」――これは新宿の老舗居酒屋「樽一」に掲げられている標語だが、「食」を「住」に差し替えると、住まいについてのかなり高度な見識と(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇136 30年目の課題と意義 専務理事に速水英雄氏 定借協、8月に講習会
一般社団法人全国定期借地借家協会(定借協会=大木祐悟理事長)は今年5月の発足後、初のイベントとして8月5日に東京・銀座で「今だから知る!学ぶ!定期借地権」と題した講習会を開く。定期借地権は92年8月1日に施行さ(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇135 ITと不動産業 宮地忠継氏の場合 他者任せの危うさ
東京都宅建協会第10ブロックで監査役を務める耶馬台コーポレーション社長の宮地忠継氏はIT(情報技術)がもたらす不動産業への影響にもっと危機感を持つべきと主張する一人である。自身は「この3年半、朝から晩まで(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇134 BESSはオアシス業へ 経営新体制がスタート 砂漠化する心に花を
「時代が乾くなら、雨になろう。こころが乾くなら、花になろう」 BESSのオアシス業への新たな展開をこれほど詩情豊かに語る言葉はほかにない。それもそのはず、もともとBESSというブランドは言葉で出来ている(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇133 コンプラは面白い 突き詰めれば生き方のこと 〝個〟の時代支える基盤か
法令順守とか職業倫理とも言われるコンプライアンスだが、法令はともかく倫理については守るべき基準が明確に決まっているわけではない。世に幾多ある定義はそのありようを包括的に述べたものに過ぎない。最終的に(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇132 未来はわからない 好評だったRESAセミナー 伸びる街、衰退する街
AIによる社会の変化、少子高齢化がもたらす老後の生活不安、大地震や自然災害の激甚化など今ほど、未来がどうなるか気になる時代が過去にもあったのだろうか。それとも、未来への希望や不安はいつの時代も同じだろ(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇131 不動産業に哲学? 存在感強めるFRP 志は会員全員で進化
不動産流通プロフェッショナル協会(FRP)は6月25日、第3回PPP(プロフェッショナル・プレイヤー・フィロソフィー)講座を開く。 流通業界が国民から信頼され尊敬されるためにはコンプライアンス、職業倫理、クライ(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇130 マンション家賃上昇 定期借家で安心居住 賃料増減請求権を排除
戦時体制を支えるため1941(昭和16)年に導入された「正当事由制度」が今も借家法には残されている。その不合理さを回避するため00年3月に「良質な賃貸住宅供給促進法」によって創設されたのが定期借家権である。 (続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇129 定借マンション再評価 区分所有法の限界克服か 〝終わり〟を決めてスラム化防止
マンションの管理問題では建物の老朽化と入居者の高齢化を意味する「二つの老い」という言葉がしばしば使われる。しかし、建物の老朽化が問題であることは分かるが、入居者の高齢化はなぜ〝問題〟なのか。高齢だか(続く) -
彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇128 「女性塾」沖縄へ 圧倒的ポテンシャル 豊かな〝発想力〟あればこそ
虐げられてきた苦難をバネに豊かな発想力が生まれ、それが沖縄の高いポテンシャルを支えている――そんな気付きを得たことが今回の視察研修最大の成果だったのではないか。 ◇ ◇ 一般社団法人「不(続く)