野村不動産は10月から、東京・豊洲の東雲(しののめ)エリアで地上52階建て・総戸数600戸の分譲マンション「プラウドタワー東雲キャナルコート」のモデルルームをグランドオープンする。第1期の販売開始は11月下旬の予定。
液状化の被害で暗いイメージのあった「湾岸エリア」、揺れやエレベーター停止による問題点が指摘された「タワーマンション」だが、様々な企業がその打開策などを打ち出し販売は徐々に再開。契約が順調に進んでいる物件もある。ただ、今回はその2つが重なった「湾岸エリアのタワーマンション」。今後の市場を占う物件になると、業界内では高い注目を集めている。
同マンションでは震災後、新たに地盤改良工事の範囲を広げ液状化対策を強化。また、タワー内に9カ所の防災倉庫を設置するなど防災対策を一層充実させた。非常用発電機も設置し、停電時でも非常用エレベーターが24時間稼働する体制を整えた。
そのほか、高強度コンクリートの採用、住戸内の家具転倒防止策の強化など安全対策を随所に施し、エンドユーザーが抱える不安の解消を図った。
震災後、一時告知活動をストップしていたが、これまでの反響数は5500件を超える。9月10日から開始した事前予約案内会には、シルバーウイーク終了までに800組が来場。「想定以上の来場」(野村不動産)だったという。
平均坪単価は240万円前後。ボリュームゾーンの78平方メートルタイプが5000万円台の価格設定だ。第1期は200戸程度の供給を予定している。
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