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伝統木造建築用の高性能木造耐力壁2種類を開発 大成建設

 大成建設はこのほど、伝統木造建築用の2種類の高性能木造耐力壁を開発し、日野山徳恩寺(神奈川県横浜市)本堂(18年4月に着工予定)、九品仏淨眞寺(東京都世田谷区)閻魔堂(18年7月の竣工予定)の新築工事に適用する。
 伝統建築物では重厚な瓦屋根を支えるための壁が少なく、大地震の大きな揺れに耐えられない構造となっている。そこで、同社では一般建築物と同等以上の耐震性能を確保できる2種類の新たな木造耐力壁「T-WOOD 真壁」「T-WOOD 組み板壁」を開発した。
 「T-WOOD 真壁」は釘ではなく壁板(厚物構造用合板)を長いビスで片側から打ち抜いて壁をつなぎ留めると共に、柱に高強度のPC鋼棒を配して耐震性能を大幅に向上させた。
 「T-WOOD 組み板壁」は落とし込み板壁工法を改良し、金物を使わない高耐力の壁。柱に2種類の深さの溝を設け、板の配置を交互にずらし、はめ込むことで、従来工法による性能の約2倍の剛性と耐力を得ることが可能となった。