ビズリーチ(東京都渋谷区)は、同社が運営する人材管理クラウド『HRMOS(ハーモス)タレントマネジメント』に、新たな機能となる『個人コンディションサーベイ』を実装して、提供を始めた。従業員の「やりがい」と「能力発揮」の変化を可視化させ、企業が従業員のコンディションをリアルタイムに把握できるようにした。働きがいのある組織づくりを促し、人材の離職防止などを支援する。
新機能は、簡易な調査を短期間に繰り返し行い、従業員の満足度を知る「パルスサーベイ」の手法を採用した。
従業員の「やりがい」と「能力発揮(職務遂行)」の内容に関する質問を、毎月1~2回の頻度で行うことで、コンディションの変化をリアルタイムに図表やグラフなどで表示する。過去と比較したコンディションの変化に合わせて「警戒」「注意」「情報」の各段階のアラートを上司に通知し、状況の改善に迅速に対応できるようにしている。
更に、同社で運営する〝人財〟活用プラットフォーム『HRMOS』シリーズの各種機能と連携させるで、多面的に個々の従業員の状況が分かる。情報を集約し、働きがいのある組織づくりに必要な人事施策設計の参考になる。
キャリア観に変化
同社の転職サイト『ビズリーチ』の登録会員を対象に、20年・21年のそれぞれの春に実施した調査によると、回答者の9割が「企業に依存しない自律的なキャリアが必要」と回答している。また、コロナ禍で「転職意欲が向上した」との回答者の割合は、20年の6割から21年には8割に増えている。学生向けに運営する『ビズリーチ・キャンパス』でも同様な調査を行ったところ、大学生の5割超が「新卒で入社する会社を選ぶ際に、将来の転職を視野に入れている」と回答している。
今般、社会状況が大きく変化した。個人のキャリア観や転職などに関する仕事への意識が変化しているようだ。企業は、離職率の低下や定着率の向上を図るなど、組織づくりの見直しに迫られている。