不動産会社は知らない!?不動産オーナーの胸のウチ

空部屋、押入れが収益を生む? 立地不問の物置ビジネスが誕生

「規制が始まる前に民泊の開発などを手掛けていたが、10軒やって成功するのは1軒ほど。立地や室内の状態にとらわれずに空き空間を活用するやり方がないかと考え、行きついたのが物置ビジネス」と運営会社であるLibtownの阿部祐一氏は語る。

簡単にいえば、monooQは個人間でモノを預かったり預けたりするサービスだ。ユーザー(預ける側)は、サイト上で預けたい場所を検索し、該当する場所の詳細ページを開いて内容を確認した後で、ホスト(預かり側)に預けたい日時をリクエストする。その後、カードで支払いを済ませれば、予約完了だ。

一方、預かる側のホストは、使っていない部屋や押入れ、倉庫などの空きスペースをサイト上に登録。ユーザーから予約リクエストを受け、OKならば承認することで、収入を得ることができる。両社のサイト上のプラットホームとなるのが、「monooQ(モノオク)」というわけだ。

■利用料金はトランクルームの半額以下

利用料金はホストが決める。相場は1畳あたり数千円で、トランクルームが1畳あたり1万円~1万5000円であることを考えると、半額あるいはそれ以下。利用料金は広さだけでなく、段ボール箱1箱いくらなどと設定することもできる。

利用期間もホストが決める。1週間、1カ月などと期間を限定することも、期限を切らずにずっと貸すことも可能である。

荷物の搬入・搬出は当人同士でやりとりして決める。ホストは受取り場所を指定できるので、自宅に来て欲しくない場合には、最寄り駅前などを選ぶこともできる。ユーザーが宅急便での配送を希望すれば、両者が顔を合わせる必要もない。

■紛失、破損は保険でカバー

考えられるトラブルとしては荷物の紛失、破損があるが、万一の時は同社が加入する保険でカバーできる。預ける前に何を預けるかの申告や写真の添付も必要となるため、預けていないものを紛失したという言いがかり的なトラブルは防げそうだ。

荷物を預けたまま、取りに来ないケースも想定できるが、料金はクレジットカード払いなので、未払いは発生しにくい。行き場のなくなった荷物が発生した場合には、最後、同社が回収するという。

現在の利用状況はというと、都内での登録が多く、それ以外は日本全国に点在。広さは半畳から10畳ほどまで様々で、ホスト数は9月下旬の時点で250人前後だという。

どこでも収益は上げられそうだが、前述の阿部氏は、「港区のように家賃は高いものの住宅は狭く、様々なモノを持っている人が多いエリアや、世田谷区のようにトランクルームの使用率が都内でも高いエリアなどが有望では」と分析する。

同サービスは、ユーザー側からすると、安価で荷物を預けられるというメリットがあり、ホスト側には立地に関わらずに空いたスペースを有効活用できるというメリットがある。家余りの時代に向かう日本で、物置ビジネスは根付くのか。スペースの登録は無料なので、興味と空きスペースがあれば、試しに登録してみるのもいいかもしれない。

(参照:健美家不動産投資ニュース


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