国土交通省は4月26日、既存住宅インスペクション・ガイドラインの最終案をまとめた。同日開いた第4回検討会で委員から出された意見を踏まえて修正を行い、パブリック・コメントの実施を経て5月中に公表する予定だ。
今回のガイドラインの対象は、既存住宅の取引時における利用を前提とした基礎的なインスペクション(建物診断・検査)。共通して実施されることが望ましい検査項目や方法・手順が示された。このほかインスペクターについて、資質の目安や、守るべきルールも提示された。また、検査ミスなどに起因するトラブルを防ぐ狙いから、「適切な説明」を重視。事業者や検査の内容・結果に関する留意事項などを「重要事項」として業務受託時に説明したり、消費者に事業者選びの参考としてもらう目的も含めてホームページ上に掲載したりする必要性が盛り込まれた。
なお、ガイドラインはあくまで現時点で妥当と考えられる一般的な基準をまとめたもの。事業者の順守を促すことで、健全な市場形成を図る狙いがある。