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デジタルツイン化で不動産価値向上 タスキなど

 タスキホールディングス(東京都港区)の子会社タスキ(同)と、不動産関連アプリケーション開発運営のZWEISPACE JAPAN(ツバイスペース、東京都渋谷区)は、現実空間をデジタル空間で精緻(せいち)に再現する「デジタルツイン化」による不動産物件の価値向上の取り組みの1つとして、メディカルモール「TASUKI PRIME 平和島」(東京都大田区)のデジタルツイン化を開始した。

 メディカルモールを対象に、デジタルツイン環境を構築し、空いているテナントスペースに医療機器やインテリアを配置することで、仮想空間のバーチャルクリニック(オフィス・店舗)を創出する。
このデジタルツインを活用し、出店検討者は、フロアの活用をイメージしやすくなる。事前にレイアウト配置を想定し、物件契約から開業までの期間を短縮化できる。

 一方の物件オーナーにとっては、賃貸物件のテナント入居希望者からの問い合わせ数の向上や空室期間の削減のほか、デジタルツインの付加価値化でテナント賃料をアップする不動産価値の最大化にもつながる。

 更に、一般消費者にとっては、デジタルツインの仮想空間上で実在の物件と同様な店舗を訪問して、実際に現地に足を運ぶ手間や時間を削減し、買い物などの体験ができる。
タスキホールディングス代表取締役社長の柏村雄氏は、「従来の不動産のデジタル化では二次元的な表

 現にとどまるが、デジタルツインによって直感的な感動体験を提供できる。将来的には物件のリーシングに加えて、物販などのサービスもデジタルツイン上で体験できる空間をつくり、物件の高付加価値化に取り組んでいく」とコメントしている。