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新築分譲の管理費・修繕積立金10年間で3割増 マーキュリー調べ

 マーキュリーリアルテックイノベーター(東京都新宿区)は、2014年以降の過去10年間に新築された分譲マンションを対象として、新築分譲時の「管理費」や「修繕積立金」に関する動向調査の結果をまとめた。

 「管理費」は、60平方メートル換算の月額平均管理費として算出したところ、2014年以降はゆるやかに上昇しながら「1万1000円台」で推移してきたが、2019年からは「1万2000円」を超え、更に2023年には「1万4000円台後半」まで上昇している。過去10年間で管理費は34パーセント値上がりしている。管理員の人件費や水道光熱費の高騰が値上がりの要因とみられる。

 「修繕積立金」も、60平方メートル換算で同様に算出したところ、2014年は「5373円」で、以降はゆるやかに上昇を続け、2023年には「7243円」まで上昇している。過去10年間で修繕積立金も上昇し、35パーセント値上がりしている。近年の資材高による工事費の上昇の影響が大きいとみられる。

 同社では、「管理修繕にかかる人件費や材料費のコスト増がそれぞれの価格に転嫁されていると考えられる。物価高が叫ばれる今後、少なからず家計に影響を与える金額になっている」と指摘している。