住まい・暮らし・文化

旭化成ホームズ調べ 収納の満足度、暮らしの満足度に影響も

 旭化成ホームズのLONGLIFE総合研究所はこのほど、新生活が始まる春を前に、片づけや収納を見直すヒントを得る目的で実施した「収納の満足度調査」の結果を公表した。
同調査は、全国の25~74歳で戸建て住居に居住している既婚の男女1000人にウェブ上でアンケートを実施したもの。

 「モノを手放すタイミング」を聞いたところ、最も多かったのは「時期は問わず、片づけをしたくなった時」(37.0%)、次いで「季節の変わり目(衣替えの時期など)」(29.4%)、「引っ越し」(27.2%)だった。また、末子の学齢別に見ると、小学生・中高生では新学期・新年度が始まる「3月・4月」が3割強に上った。

 「収納の満足度」と「くらしの満足度」については、「収納に満足している」という回答者のうち「くらしに満足している」と回答した人は95.1%に上った。一方、「収納に満足していない」回答者のうち「くらしに満足している」と回答した人は18.2%にとどまり。収納の充実がくらしの満足度に影響を与えていることがうかがえた。

 また、収納の満足度向上に影響する①ゴール設定(理想とする暮らしやインテリアをイメージ)、②整理(モノの取捨選択)、③収納、④インテリア――の4つの視点を「モノを手放す基準の有無」や「収納グッズの活用の有無」など7つの指標から分析したところ、ポイント差が最も生じたのは「整理」の指標である「モノを手放すことが得意・苦手」で、27ポイント差が生じた。そのうち「モノを手放すことが得意」という回答者の77.8%が「モノを手放す際の基準」を持っていた。

 「大人の衣類」を手放す基準を調べたところ、「モノを手放すことが得意」な回答者のうち、手放すタイミングが「1年以上使っていない・着ていない」だったのは40.0%、「傷んでいる・汚れている・壊れている」は32.5%だった。一方、手放すことが「苦手」な回答者は前者が26.6%、後者が54.4%と、モノを手放すことが苦手な人は、物理的な限界が来るまで手放さない傾向が明らかになった。

 更にモノを手放す際の方法について「モノを手放すことが得意」な人と「苦手」な人で最も差が生じたのは「フリマアプリで売る」(9.7ポイント差)だった。次いで「ネットオークションに売る」(6.2ポイント差)、「店頭の不用品回収ボックスを利用」(3.5ポイント差)が続き、「モノを手放すことが得意」な人は、環境に配慮し、モノの循環につながる方法を「苦手」な人より多い割合で選んでいることが分かった。

 また、「モノを手放すことが得意」な人で「子供が片付けやすいように収納の工夫をしている」回答は44.2%、「子供のモノを捨てる時、子供の意見や価値観を尊重する」回答は52.6%に上った。一方、「モノを手放すことが苦手」な人の場合、前者は23.0%、後者は37.4%にとどまるなど、「モノを手放すことが得意」な人は、子供をうまく巻き込んでいることが分かった。