リノベるはこのほど、中小ビルオーナーとリノベーション会社とのマッチングプロジェクトを始動した。一棟・区分ビル等の遊休不動産や稼働の低下した不動産の活用策の一つとして、リノベーションやコンバージョンを不動産オーナーに提供していく。
リノベるは個人向けワンストップサービスに加え、リノベーションによって街と建物の接点を再構築し、既存ストックの収益化を図る都市創造事業を展開。施工件数は約1300件を誇る。19年11月のNTT都市開発との業務資本提携により都市創造事業の拡大・強化を図る中、取引先のビルオーナーから活用に関する相談を多く受けてきた。更に新型コロナの感染拡大に伴う外出自粛要請等によって、ワークスタイルや生活様式の変容が進む状況を受け、同プロジェクトを立ち上げた。
リノベーション会社のリビタおよび不動産会社のNTT都市開発とスタートし、マッチングプロジェクトとオンラインセミナーによる情報提供を行う。現在、不動産オーナーに対して同プロジェクトへの参画を呼び掛けている。対象物件は首都圏1都3県の一棟所有および区分所有ビル。オーナーは専用申し込みフォームから物件情報や現在の用途などを入力すると、リノベるが参画企業と申し込み内容を共有。希望条件と参画企業双方の意向が合致した場合、具体的な提案に移る。募集期間は9月13日まで。
リノベるは同プロジェクトについて「普段接点を持たない様々なオーナーとのビジネスチャンスがあり、専門的な強みが生かせる。不動産オーナー側も1つの窓口で各社から様々な提案が受けられる。リノベーションを知らなかったオーナーにとってはビル活用の選択肢も広がる」とし、オーナーと事業者の参画を呼び掛ける。まずは認知拡大を図ると共に、より使いやすい仕組みを目指して改善を重ねていく。対応する物件やエリアの拡大も視野に入れる。
8月26日には、リノベるがオンラインセミナーを開催。小規模オフィスビル一棟をリノベーションした複合型シェアスペース「リノベる大阪」など、同社の都市創造事業におけるリノベーションやコンバージョン事例を紹介した。