買取再販業のすむたす(角高広社長)は、4月27日から非対面型の不動産価格算出システム「すむたす買取PRO」の無料提供を開始した。AIを活用して最短2日でマンションを売却できる税理士・弁護士事務所向けの不動産買取サービスで、新型コロナウイルス感染症の影響下における士業の業務効率化を目的に開発したもの。
日本国内の高齢化から相続が増加し、17年度の相続税の納税者は3年前の約2倍。今後、相続の更なる増加に伴い、相続市場の資産構成の約3割を占める不動産においても同様の増加が見込まれている。不動産相続にあたってはその物件の市場価格を算出する必要があるものの、税理士や弁護士事務所では不動産取引の専門家がいないことや、売却する場合も長期の時間を要するため事務所が即時性をもって顧客の相談に対応できないという課題があった。
そこで、同社は18年10月にリリースしたオンライン買取サービス「すむたす買取」の技術を用いて価格査定アルゴリズムを自社開発。間取りや建物面積、郵便番号などの基本情報から買取価格を自動算出し、買取査定のみを最短1時間で行うことを可能とした。これにより、税理士や弁護士は、相続や離婚調停に伴うマンションの相続や売却に関する相談を受けた際、自ら買取価格を査定できるようになる。非接触かつ短時間で価格を提示し売却を提案できるようになる上、顧客はマンションの市場価値を当日中に把握できることで、相続や売却などの意思決定を素早く行うことが可能になる。
サービス開始時点で全国の税理士事務所・弁護士事務所など約20社への導入が決定。20年度内に約100社の導入を予定している。同社では今後、法的文書の自動作成ができる新機能の追加など、士業の業務効率化を更にサポートしていく考えだ。