売却専門のボランタリーチェーン「売却の窓口」(運営・価値住宅、高橋正典社長)は11月19日、「売却物件で広がるこれからの不動産ビジネスとは?」と題したオンラインセミナーを開催した。
高橋氏は冒頭、コロナ禍で進む不動産業界の変化について、新設住宅着工戸数の減少や共働き世帯減少に伴う購買状況の減速が前倒しになると指摘。将来の人口統計から、「適正な媒介物件を獲得した上で、コストの合った買い集客につなげるという順番が重要だ。売り物件の増加、買い手の減少という状況の中で買主に売却していくには、売れる中古を仕入れることが必要」と述べた。
更に高橋氏は〝売れる中古〟の例として優良ストック住宅推進協議会が進める「スムストック」の3原則(住宅履歴データベースの保有、50年以上のメンテナンスプログラム、新耐震基準レベルの耐震性の保持)を紹介。その上で「売却の窓口」では、既存住宅価格査定マニュアル(不動産流通推進センター)を活用した建物評価をはじめ、ホームステージングやVRリフォームプランなどを活用した販売戦略が提供できると強みを示し、「建物という箱ではなく、購入後の暮らしを売ることが重要。売り切るノウハウを持ち、リノベーションを取り込む。中長期ビジネスへ考え方を転換することがポイントになる」と述べた。