政策

JNTO調べ訪日外客数・3月 93%減の1万2千人

 日本政府観光局(JNTO)の4月21日の発表によると、3月の訪日外国人旅行者数(推計値)は前年同月比93.6%減の1万2300人だった。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策の一環として観光目的の入国が引き続き認められていないことを含め、一部の例外を除いて国境をまたぐ往来が停止されているため。コロナ禍影響前となる19年3月の訪日外客数(276万136人)と比較すると99.6%の減少。また、21年1~3月の訪日外客数の総数は6万6200人で、前年同期比98.3%減となった。

 20年1月下旬以降の新型コロナの感染拡大により、多くの国で海外渡航制限等の措置が取られ、日本でも検疫強化、査証の無効化等の措置が取られた。同年7月下旬以降、段階的にビジネス目的の入国が再開されていたが、12月下旬以降、日本における新規入国の一時停止や検疫の強化等の措置を実行。21年1月中旬にはすべての対象国・地域とのビジネストラック・レジデンストラックの運用が停止された。観光目的の国際的な移動に制約が続く状況だ。

 なお、JNTOは4月23日に21年度の主な取り組み方針を発表した。海外向けには、日本で開催される主要イベントと連携した情報発信やコロナ禍における訪日旅行の不安払しょくに向けた情報発信をはじめ、国内向けには国内インバウンド関係者に対するコンサルティング・支援や海外市場動向に関する情報提供などを強化する。各国の出入国規制の動向を踏まえながら、オンライン事業の強化など工夫を凝らし、30年訪日外国人旅行者数6000万人、訪日外国人旅行消費額15兆円等の政府目標の達成を目指すとしている。