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大成建設など 東京で自動運転実験 スマートシティ実現へ

 大成建設、損害保険ジャパン、KDDIなど8社は、第5世代移動通信システム「5G」を活用する「自動運転移動サービス」の実証実験を東京・西新宿エリアで1月22日に着手する。23年度にサービスの提供を始めたい見通しで、5Gで車両と信号情報を連携させ、交差点での安全な走行支援などを検証。都内のほかのエリアでも横展開できるように、無人自動運転の移動サービスを先行的に具現化して〝スマートシティ東京〟の実現に貢献する。

 東京都に採択された「令和3年度西新宿エリアにおける自動運転移動サービス実現に向けた5Gを活用したサービスモデルの構築に関するプロジェクト」に基づいて実施する。参画する企業は、大成建設(東京都新宿区)、ティアフォー(名古屋市中村区)、損害保険ジャパン(東京都新宿区)、KDDI(東京都千代田区)、アイサンテクノロジー(名古屋市中区)、日本信号(東京都千代田区)、大成ロテック(東京都新宿区)、プライムアシスタンス(東京都中野区)の計8社。

 20年度に、ティアフォー、損害保険ジャパン、KDDI、アイサンテクノロジーの4社は、車両に設置したセンサーと5Gを活用して実証実験を行った。その際に、制御機能で、交差点での右折走行や段差・落ち葉に過剰に反応した課題が浮かび上がった。今回の21年度は、大成建設、日本信号、大成ロテックなどが保有するインフラ側からの走行支援技術と、プライムアシスタンスの遠隔見守り技術を導入し、「自動運転技術の高度化」や「社会実装につながる事業面の工夫」をテーマに、公道での自動運転移動サービスの実証実験を2月4日までの延べ10日間で行う。

 具体的には、信号灯の色や切り替え残秒数などの情報を車両と連携し、予備減速や発信準備を確かめる。道路や信号機に設置したセンサーと連携させ、車両の死角となる範囲の状況を把握しつつ対向直進車や歩行者を検知し、安全な発進や走行のできる仕組みを考察する。過敏な感知の急ブレーキを防げるようシステム制御の機能を向上させる。

まちづくりと一体で

 西新宿スマートシティ協議会などとも連携し、まちづくりと一体となったサービスモデルを構築する。サポートセンターからの遠隔見守りや自動運転サービスに適したUX(顧客体験)も検証する。