02年2月にリモデル(リフォーム)分野で業務提携を結んだTOTO、大建工業、YKKAPの3社。提携開始から今年で20周年となり、部位から住空間の提案へと取り組みを拡大してきた。4月19日には都内で会見を開き、売り上げの伸長などの成果や、今後の展開を説明した。
3社はこの20年間の提携を(1)リモデル取り組み促進(02~07年)、(2)健康配慮、住宅の長寿命化、CO2削減に基づく「グリーンモデル」の提案(08~17年)、(3)暮らしのリモデル提案(18~21年)――と進化させてきた。新設着工戸数が減少する中で、TDY3社合計のリモデル売上高は20年間で約1.5倍に伸長。18年度に開設した3社共同のリフォーム情報サイトのアクセス数は3年間で約1.5倍に伸びている。
今後の展開として、ライフスタイル提案「十人十家(ジュウニントイエ)」のプランを現在の20プランから25年度までに50プランに拡大させる。また、工事店の提案により、実現した暮らしの事例を8月から募集。25年度までに100事例を集め、暮らし提案を顧客に訴求していく。
リモデルに対して顧客が持つ不安を解消するために、10月にビデオ会議システム「Zoom」を活用した「TDYオンラインリフォーム相談センター」を開設する。また、リモデルを実現する工事店「リモデルクラブ」は現在の約5000店を、24年度末までに約5300店に拡充する。大規模フェアは04年度から7回開催し、延べ52万人を動員した。コロナ下の情勢を踏まえ、7月上旬から10月末までの期間にオンライン展示会「TDYリモデル博」を開催する。チャットなどを活用した双方向コミュニケーションを駆使し、参加者数で約15万人を目指す。
業務提携に関して、TOTOの清田徳明社長は「リモデルを空間としてお客様に想起してもらえる。ワンストップで幅広い提案ができるため、非常に大きな意味があった。お客様に初期段階から寄り添いたい」と説明。大建工業の億田正則社長は「まだ『十人十家』はスタートさせたばかりだと考えている。更に進化させたい」と述べた。また、YKKAPの堀秀充社長は「当社は新築中心だった。この20年で『リモデルクラブ』への売り上げが約20倍になった。それが非常に大きい。憧れの空間づくりは3社の商品がそろう必要がある」と説明した。