住宅事業者向けクラウド型住宅ローン業務支援システム『いえーる ダンドリ』を提供するiYell(東京都渋谷区)は、2月に発表した35億円の資金調達後の投資の一環として、『不正検知機能開発プロジェクト』を9月に立ち上げた。その第一弾で、AI(人工知能)を活用する『AI担保評価システム』の試験運用を開始した。
同システムは、市場データなどに基づき、全国のマンションや戸建て住宅、土地の不動産価格をAIで査定する。そのAI査定価格から売買金額の〝妥当性〟をチェックできる。活用例として例えば、「意図的に市場相場よりも高い金額で住宅ローンを申し込む」といった不正を未然に発見して防げる。
住宅ローン取引の場面で仮に不正が行われると、金融機関に多大な損害が発生する。また、業務効率化の取り組みが進展する中で、人のチェックでは対応に限界がある。同システムを活用することで、不正の検知や業務の効率化の取り組みを支援していく。住宅ローン取引の健全化の仕組みづくりに貢献する。