森ビルが5月20日に発表した25年3月期決算は、麻布台ヒルズと虎ノ門ヒルズステーションタワーの通期稼働などが寄与し、営業収益、営業利益、経常利益はいずれも過去最高を更新した。当期純利益が税率変更の影響などで前期比14.4%減となった。
都心のオフィス需要は強く稼働率は90%を超え、またインバウンドを中心に商業施設の売り上げも伸びた。住宅分譲やホテル事業も好調に推移した。
セグメント別に営業収益を見ると、賃貸事業が2365億円(前期2130億円)、ホテルやゴルフ場など施設営業事業が511億円(同342億円)でそれぞれ増収、分譲事業は782億円(同901億円)、海外事業も中国経済の影響を受け268億円(同292億円)で減収となった。
次期は麻布台ヒルズや虎ノ門ヒルズステーションタワーを含む賃貸事業の収益拡大により増収増益を見込む。
森ビル
決 算 25年3月
営業収益 3,858億円 (7.0%)
営業利益 842億円 (7.8%)
経常利益 785億円 (9.5%)
当期利益 504億円 (△14.4%)
予 想 26年3月
営業収益 3,950億円 (2.4%)
営業利益 850億円 (0.8%)
経常利益 790億円 (0.5%)
当期利益 510億円 (1.0%)