不動産企業による経済産業省のDX認定取得が相次いでいる。森ビルと森トラストが8月にDX認定を取得した。DX認定制度とは,「情報処理の促進に関する法律」に基づき、経営ビジョンの策定やDX戦略・体制の整備などを既に行い、DX推進の準備が整っている事業者を認定する制度。大手不動産では、4月に東急不動産ホールディングス、5月に三菱地所、6月に三井不動産が、それぞれが認定されている。
森ビルは、8月1日付で「DX認定事業者」の認定を取得した。同社は、今年4月には、都市のデジタルプラットフォーム(都市OS)となる「ヒルズネットワーク」を開発・導入した。都市のDXの推進を通じて、より便利で、より豊かな都市生活・顧客体験の提供を加速させている。「ヒルズネットワーク」に代表される同社の「DX推進」の取り組みについて、経済産業省が定めた認定基準を満たすことや、ステークホルダーに対して適切な情報開示が行われていることなどが評価された。
森トラストは、8月2日に「DX認定事業者」に認定された。同社の取り組みが認定基準を満たし、適切な情報開示を行っていることなどから認定取得に至った。
同社は19年5月に「デジタルデザイン室」を新設し、業務プロセスの可視化・データ連携を実現する基盤によって継続的な業務改善を推進するなど、個人や組織のパフォーマンスを最大化させる仕組みづくりや、デジタル・データリテラシーの向上を進めてきた。更に21年3月には、新たに「DX 戦略」を策定し、全社的なDXを推進している。
同社は、引き続きコーポレートスローガン「Create the Future」のもと「DX戦略」を推進し、データとデジタル技術を活用することで、既存ビジネスの価値を再構築し、新たな価値やサービスを提供する方針だ。