賃貸・管理

都心5区オフィス空室率再び上昇も賃料4カ月連続増

 オフィス仲介大手の三鬼商事は6月6日、オフィスビル市況を発表した。それによれば、直近5月の東京都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)の平均空室率は5.48%(前月比0.10ポイント上昇)となった。3カ月ぶりに上昇した。同月に新築ビル3棟が竣工し、うち2棟が募集区画を残したことや、既存ビルで大型募集があり、中規模の成約が多く見られたとした。この1カ月間で都心5区の空室面積は、約9100坪増加した。

 エリア別に見ると、空室率が低下したのは新宿区と渋谷区だけだった。新宿は空室率が4.80%(前月比0.13%低下)となり、渋谷区が4.13%(同0.20%低下)となった。

 最も空室率が低いのは千代田区の3.09%(同0.02%上昇)だった。一方、最も空室率が高いのは港区で7.76%(同0.23%上昇)だった。

 都心5区の平均賃料は1万9825円(同119円高)となり、4カ月連続で上昇した。新築ビルに限って見ると、平均2万8684円(同876円高)となり、1年前の同じ月との比較では2242円高となっている。既存ビルも前月比で上がった。

 エリア別に賃料を見ると、新宿区のみ前月比で下げた。その平均賃料は1万8017円(前月比51円安)となり、都心5区で最も低い。半面、最も高い賃料は、渋谷区で平均2万3373円(同298円高)だった。千代田区も2万円台を維持した。