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大和ハウス、タイ物流最大手デベと複合開発

 大和ハウス工業は6月11日、タイ最大手の物流施設や工場のディベロッパー、WHA社と同国サムットプラカーン県バンナ地区で進めている物流施設2棟と事務所兼ショールーム1棟の複合開発プロジェクト「WHA ダイワ ロジスティクスセンター バンナ・トラッド Km.23 インバウンド」の最終棟となるマルチテナント型物流施設を着工した。

 同プロジェクトは大和ハウス工業とWHA社が16年に設立した合弁会社を通じて、開発しているもの。バンコク市から約37キロ、世界最大級のスワンナブーム国際空港から26キロ、バンコク港から約32キロに位置する敷地8万3200平方メートルに、平屋建てのマルチテナント型物流施設2事務所兼ショールームを建設。延べ3676平方メートルの事務所棟は23年9月に竣工済み。今回着工したのは延べ2万1848平方メートルの平屋建てで、竣工は25年1月を予定している。なお、もう1棟のマルチテナント型物流施設は、延べ2万3749平方メートルの平屋建てで、24年8月に竣工予定。

 同地区はバンコクと北東部の主要な都市を結ぶ高速道路6号線や幹線道路「バンナ・トラッド通り」に面しており、バンコク市内への配送拠点として利便性が高いほか、経済特区「東部経済回廊(EEC)」にも近接しており、物流事業者やEC事業者、製造業などのニーズも見込まれており、日本企業が多く進出している。

 同社は海外事業において26年度に売上高1兆円、営業利益1000億円を目指しており、ASEAN・東アジアでは、事業施設などの大型開発を推進し、売上高500億円を計画している。

 両社は合弁会社を通じ、これまで3プロジェクト・6棟の物流施設などを開発しており、24年3月にはベトナムでも物流施設開発を開始した。