国土交通省の国土審議会半島振興対策部会(部会長・小田切徳美明治大学教授)は6月25日、これまでの検討を集約した「中間取りまとめ」を作成、公開した。
半島振興策の成果と現状については、「一定の成果を上げてきたが、半島地域では、全国平均を上回るペースで人口減少・高齢化が進行」しており、水産物や農産物、伝統工芸品などに強みを持つ地域は多いものの、「地域産業支援による半島地域全体の活性化は、いまだ道半ば」との認識を示す。同時に、観光資源への期待や移住・二地域居住による活性化の可能性も示唆された。
そうした現状を受け、同「中間取りまとめ」では今後の対応の方向性として、「地域の担い手確保、関係人口拡大」「『半島強じん化』対策の強化」「産業振興、観光振興等」「安全・安心な地域づくり」の4項目を提言。特に、半島地域の振興には「地域の担い手の確保が最重要課題」と明記すると共に、関係人口を「地域を支える人材の切り札」として期待を寄せ、その拡大を推進していくことが必要との考えを示した。