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記者が解説 住宅新報web週刊ニュース記事(10月8日~10月14日)

Pick Up!

  • 旭化成不レジと近鉄不が神戸で築50年超のマンション建替え
  • 賃貸住宅管理業法が25年度に見直し検討着手へ
  • 大京、穴吹工務店が新宿にマンション紹介の総合拠点

 1週間のランキング・トップ10から記者が気になる記事を3つピックアップしていきます。

 初めにご紹介したいのは、2位となった「神戸御影の建て替え70戸が竣工 旭化成不レジ・近鉄不(2024/10/9配信)」です。老朽マンションストックへの対応の必要性が年々高まる中、72年竣工の旧耐震マンションを建て替えた事例に注目が集まりました。建替え決議から竣工までは約5年半。先着販売では2億5900万円(約140平方メートル)の住戸も売り出されており、建て替えの事業採算性をしっかりとクリアする物件に仕上げて事がうかがえます。今後、法改正によりマンション再生の課題への対処が進む見通しのため、こうした民間事業の更なる拡大、活発化にも期待したいところです。

 次に、紙面掲載記事で4位にランクインした「賃貸住宅管理業法施行後3年 25年度に見直し検討本格化 登録制度の周知に期待の声(2024/10/8号)」です。やはり、法律やその改正に関する記事は閲覧数が高い傾向にあり、読者の関心の強さがうかがえます。賃貸管理の〝業法〟として制定された同法も、施行後3年を経て本格的な見直しに向けた検討タイミングを迎えるということで、現時点での状況や見通しを先行的にまとめた記事です。まだ具体的な議論はこれからですが、一般層も対象とした「法令の周知・普及」が一つのポイントと言えます。

 最後に、こちらも紙面記事で6位の「大京など、新宿に 都心物件の常設ギャラリー パワーカップルに照準(2024/10/8号)」を取り上げます。大手ディベロッパーの間では、分譲マンションの総合販売拠点として、集約型モデルルームを常設する動きが定着してきた印象ですが、今回の大京及び穴吹工務店の拠点開設もそうした動きの一つと見られます。地価や賃料、資材価格など施工費の高騰もあり、物件ごとのモデルルーム開設を見直す動きが背景にありますが、自社ブランドの周知と訴求を図るための「攻めの施設」をという一面もあります。大京は23年、よく知られた「ライオンズマンション」から「ザ・ライオンズ」へとブランド名を刷新したこともあり、最新のブランドコンセプトや強みを積極的に発信していく狙いと考えられます。

 

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アクセスランキングトップ10 (10月8日~10月14日)