福岡市(高島宗一郎市長)は4月、市内民有地における「見える緑化」を支援する「グリーンビル促進事業」を創設した。同市が以前から取り組んでいる、街づくりにおける緑化推進施策「都心の森1万本プロジェクト」の一環。新事業は、建築物のベランダや外壁などにおいて、視認性の高い形で緑化を行った場合にその費用を補助する制度。エリアや建築物の用途により、助成対象や補助額等の異なる2区分について募集している。
市中心部向けの「まちなかの『みどり』」区分は、オフィスビルや商業ビル等が対象で、壁面やバルコニー、空地などの屋外緑化について、物件所有者や建築主等に対し、導入費用の50%(上限3000万円)を補助する。屋外で一定の緑化要件を満たせば、屋内緑化や花壇整備も助成対象とする。更に、「天神交差点」「博多駅」から各半径500メートル以内のエリアで屋外緑化等の条件を満たした場合、「グリーンボーナス」として最大50%の容積率緩和も受けられる。この場合は、建築物への木材利用や再生可能エネルギー設備の費用も助成対象に追加される。
市内全域を対象とする「身近な場所の『みどり』」区分は、主に個人向けの内容で、共同住宅等のベランダにおける緑化工事のほか、プランター設置による緑化についても、外部から視認できる大きさの樹木等であれば導入費用を支援。補助率は50%で、上限は20万円。
事業の詳細は、同市のホームページを参照のこと。