政策 総合

自治体のコロナ対策 休業要請外にも支援拡大 都は2回目の協力金を決定

 新型コロナウイルスの感染症拡大の影響に対して、東京都は5月7日以降の休業要請に応じた場合の第2回の「東京都感染拡大防止協力金」の支給を決定した。また、武蔵野市では店舗を構えている不動産取引業者にも市独自の緊急支援金の給付を決定するなど、これまでの休業要請の対象外だった施設や業種への支援や、都道府県の支援に上乗せする制度の整備も市区町村で進んでいる。

2回目の感染拡大協力金の支給決定 東京都

 東京都は5月20日、「東京都感染拡大防止協力金(第2回)」の実施概要を発表した。要項公表は6月17日、受付期間は6月17日~7月17日。

 対象は、「東京都における緊急事態措置等」により、休止または営業時間短縮の要請等を受けた施設を運営する事業者で、5月7日からの緊急事態措置期間中に休業などの要請に協力した中小企業、個人事業主およびNPO法人等。支給額は50万円(2店舗以上は100万円)。

 問い合わせ先は、東京都産業労働局総務部企画計理課。

不動産取引業も支援の対象に 東京・武蔵野市

 東京都武蔵野市は5月20日、臨時会で「武蔵野市感染拡大防止中小企業者等緊急支援金」の予算を承認した。「東京都感染拡大防止協力金」の対象外の事業者のうち、市民の日常生活を支え、感染拡大防止に取り組む中小企業者等に独自の支援金を支給する。受付期間は7月31日まで。

 給付対象は、「不動産取引業」「卸売業・小売業」「医療・福祉」「生活関連サービス業」「技術サービス業」「サービス業(政治・経済・文化団体・宗教を除く)」など。支給額は、法人が30万円 (複数事業所経営は60万円)、個人事業主は15万円(同30万円)。

 問い合わせ先は、武蔵野市緊急支援金コールセンター。

セーフティネット家賃補助の上限引き上げ 横浜市

 横浜市は5月18日、同感染症の影響を受け、収入が減少した方が入居する「家賃補助付きセーフティネット住宅」のオーナーに対する家賃減額補助の上限額を引き上げ、入居者の家賃の負担を軽減することを発表した。

 入居要件は、(1)同感染症の影響で収入が概ね20%以上減少し、家賃の支払いが困難であること、(2)横浜市内に在住または在勤していることの両方を満たす人。最大補助金額は、6万2900円/月・戸。上限額の引き上げ期間は、(1)の要件を満たさなくなるまで。480戸補助予定。

 問い合わせ先は、横浜市建築局住宅政策課。

休業協力・感染リスク低減支援金 北海道、札幌市

 北海道は、「休業協力・感染リスク低減支援金」として、4月25日~5月15日までの休業等の要請に協力した法人に30万円、個人事業者に20万円を支給する(飲食店などは要請対象外)。このほか、前記を除く酒類を提供する飲食店において、酒類の提供時間の短縮(19時まで)を行った場合に10万円(法人・個人事業者問わず)を支給する。

 札幌市では、「札幌市休業協力・感染リスク低減支援金」として、北海道の支援金の対象外の「酒類の提供がない飲食店を営む事業者」を対象に営業の休止、営業時間の短縮などを実施した事業者には30万円を支給する。また、北海道の支援金に上乗せする形で、19時以降の酒類の提供を取り止めた事業者には20万円を支給するほか、北海道知事が休止を要請する施設(店舗)を営む個人事業主には10万円を支給する。帯広市など道内の自治体でも札幌市と同様の制度を設けている。受付期間は共に7月31日まで。

テナント等家賃減額協力金事業 新潟市

 新潟市は「新潟市テナント等家賃減額協力金事業」で、新潟県の要請に応じて市内対象施設の休止などに協力する中小企業及び個人事業主に対し、家賃及び共益費の減額に協力した貸主に協力金(減免額の3分の2、貸主1者当たり上限20万円)を支給する。

 支給対象は、2月1日から5月31日までの賃料および共益費。既に支払い済み分を減免した場合も対象となる。申請受付は6月30日まで。問い合わせ先は、新潟市協力金相談センター。

 新潟県は、「新型コロナウイルス感染拡大防止協力金」として、4月24日~5月6日に休業要請などに応じた中小企業等に対し、1事業者当たり10万円の協力金を支給。受付期間は6月30日まで。

宿泊業・飲食業者に20万円給付 沖縄・うるま市

 沖縄県うるま市は、市独自の「飲食店等緊急支援金給付事業」で、市内の宿泊業、飲食サービス業事業者を対象に同感染防止対策緊急支援金として20万円を給付する。問い合わせ先は、うるま市経済部観光振興課。

 また、「生活再建支援金給付事業」として、同感染症の影響により離職などで生活が困窮し、沖縄県社会福祉協議会の「新型コロナウイルス感染症にかかる生活福祉資金特例貸付(緊急小口資金)」の貸付決定を受けた人を対象に、1世帯当たり10万円を給付する。