スイス発の不動産テック企業のPriceHubble(東京都千代田区)は、首都圏1都3県を対象に2021年12月に実施した、中古マンションの「表面利回り」に関する調査レポートを発表した。同社のAI査定価格推定システムを用いて、各市区町村に立地する中古マンションの価格と賃料相場を算出し、表面利回り(賃料/価格)をヒートマップで図示した。
首都圏1都3県を全体として見ると、東京都心は4パーセントを切り、郊外は高くなっている(図参照・表面利回りは赤色が高い、青色が低い)。つまり、東京都心は賃料に比べて価格が高く、郊外はその逆で低いことを示している。
東京23区内にエリアを絞ると、足立区・葛飾区・江戸川区の利回りが高く、5パーセントを超える。港区・渋谷区は23区内で最も低く、3・5パーセント未満となっている。また、城北・城東エリアの利回りが高く、城南・城西の利回りが低い状況が分かった。城東・城北は、23区内で見ると「お買い得」にマンションが購入できる状況にある、と同社は分析している。
一方で、東京市部は、23区内よりも利回りが高い。ただ、武蔵野市・国分寺市などの都心に近い市の利回りは、23区内の一部の区よりも低い場合があると指摘している。