Sansan(東京都港区)は、同社で展開しているインボイス管理サービス「Bill One」を、竹中工務店(大阪市中央区)向けに提供を始めた。竹中工務店では、同社の全1000超の拠点で受領している紙の請求書20万件のやり取りをデジタル化していく。同サービスは、請求書の受領や発行、経費精算などの各領域の経理課題をデジタル技術で解決する。
竹中工務店では、本社や本支店、建設現場を含めた全国1000以上の拠点で年間40万件の請求書を受領している。そのうち半数の20万件は紙の請求書で、精査や承認、保管などの手続きの工数の多さに課題感があった。今回の同サービスの導入でその課題感を解消する。
小規模な事業者の場合、手書きの請求書を郵送や手渡しで受け取るケースもあるが、同サービスを導入活用することで、手書きの請求書も「Bill One」で代理受領し、99.9%という高精度でデータ化ができる。取引先に新たな負担を生じさせずに、手書き文字の読み取りやシステムへの手入力のアナログ作業を削減し、請求書業務の効率化に期待ができる。
建設業界では、建設業振興基金が運営する「CI―NET」に対応したシステムを介して、請求書を電子データで受領して処理する方法が多いが、建設業以外の取引先からは紙で請求書を受領する場合もある。紙のままに業務を進行して原本を保管する手間が発生している。
