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コクヨ 働きやすい環境とは 〝会話を可視化〟実験に着手

 コクヨ(大阪市東成区)は、同社の品川オフィス「THE CAMPUS」を活用して、オフィス内のコミュニケーション状況を可視化する実験を8月に着手した。12月末までの期間を掛け、「会話の多い場所とその時間帯」などを具体的にデータとして蓄積・分析する。

 実験では、ハイラブル(東京都豊島区)が協力して、同社の音環境分析サービス『Bamiel』(バミエル)の基本機能を用いながら、オフィスの会議デスクやオープンエリアでの「会話の多い場所」や「にぎわい」などを〝見える化〟する。コミュニケーションの活性化につながるオフィス家具や什器、設計・レイアウトのあり方、効果の高い施策・アイデアなどを現場で実験検証する。

 これらの結果から、コクヨはオフィス設計・構築・運用ノウハウに、ハイラブルは同社サービスの設置設計・測定・可視化・分析手法に反映させる。

 在宅勤務などのテレワークが広がっている中にあって、オフィスに〝出社する意味〟とは〝相対〟で交流ができる点にある。そこで、コクヨでは、AI(人工知能)カメラや社員位置情報データの分析などを重ねたものの、「実際に、そこで会話されたのか」「落ち着いた会話だったのか」「にぎやかな雰囲気だったのか」など、実験や検証では定性的にとらえづらかった。

 今回の実験を通じて、より具体的に〝働きやすく活性化する〟場面を検証する。