売買仲介

「商談機会減少」に不安 ライフル コロナで加盟店に緊急調査

 LIFULL(ライフル)が実施した「新型コロナウイルス感染症に対する不動産事業者の意識調査」によると、現時点で「企業活動に影響が出ている」と回答したのは全体の7割超(「当てはまる」27.1%、「やや当てはまる」43.4%)。業態別では売買分譲で36.2%が「当てはまる」と回答し、賃貸(仲介・管理)や売買仲介を10%ほど上回る結果となった。

 具体的には賃貸では仲介・管理共に「来店者の減少」、売買では仲介・分譲共に「内見者の減少」が最多となり、どの業態でも「問い合わせの減少」「売り上げの減少」「マスクなど衛生用品が確保できない」で、影響が出ていることが分かった。また、「商談の延期・中止」も多く、ビジネスチャンス獲得への影響が懸念されるほか、「社員が感染または濃厚接触者となった」も18件の回答があり、事業所の一時閉鎖などで企業運営に大きな影響を受けている可能性もうかがえた。

 なお、全体の91.9%の不動産事業者が「今後の影響を心配している」とし、具体的には賃貸仲介では「来店者の減少」、賃貸管理と売買では「売り上げの減少」が最多となり、次いで「内見者の減少」となった。「問い合わせの減少」「社員への感染」については半数近くが今後の影響を危惧しており、「商談の延期・中止」「エンドユーザーの住み替えの減退」はどの業態でも3割を超え、自由回答からは家賃滞納の恐れ、テナントの撤退、閉店、契約解除を心配する声も見られた。

 同調査は3月9日~12日、「ライフルホームズ」に加盟する全国の不動産事業者に対してインターネットで実施した(回答件数925件)。

 なお、ライフルは今回の調査を受けて、オンライン相談を利用できるよう不動産会社やユーザーへの認知度向上に向けた取り組みを強化していく考え。会員企業支援の一環として、社内や自宅で学習ができる「eラーニング全コースの無償提供」を実施している(5月末までを予定)。