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オンライン座談会 電子化が〝気づき〟に コスギ不動産HDの業務デジタル化 コスギ不動産HD・経理課主任・黒木優里亜氏 経理課副課長・堤美沙子氏 Sansan広報担当者と共に語る 取引先も利便性が向上 

 仕事の方法を改めて考える機会に――。当初の戸惑いがいつしか、利便性を感じ、自社だけでなく、取引先も享受し始めている。不動産業務のデジタル化が進展する中、コスギ不動産ホールディングス(熊本市中央区)は、Sansan(東京都渋谷区)が提供するクラウド請求書受領サービス『BillOne』の導入で、業務に変化が生まれたようだ。 (文中敬称略)

 ――業務に変化が。

 黒木 「請求書は経理部に直接、または現場担当者に郵送される。従前は到着の有無など管理の一元化が課題で、紛失リスクも懸念された。回覧に手間取り、受領日と締め日の関係で支払い遅延となると、取引先に迷惑が掛かる。当社の信頼や信用、イメージも毀損しかねなかった」

 ――取引先からの信用に。

 黒木 「そこで、手間なく迅速、的確にできる受領・処理システムの導入が選択肢となり、3社の提供サービスを比較検討した。他社サービスは費用面で廉価の強みを訴求されたが、社内、更に取引先にとっても使い勝手がよく、電子帳簿保存法など最新の法制度に対応する点を評価してBillOneを選んだ」

 堤 「コロナ禍のピーク時に、感染拡大防止でテレワークの選択に迫られた。電子化はテレワークを導入でき、非対面を実現する。ただ、それが取引先の不便になれば、当社の本意ではない。実際に導入すると、従前の工程のままに、スムーズに数カ月で自然と業務に落とし込めた」

 Sansan 「当社サービスは受領した請求書を一元管理でき、導入から運用まで支援する。カスタマーサポート部門の要員を十分に充て、担当者が専任で、またチームで対応する。疑問点をすぐに解消してもらえるよう組織力を生かし、密なコミュニケーションを大切にしている」

 ――専任担当の支援で。

 黒木 「紙書類の処理に慣れ、当初は、出社して処理したほうが早いと思っていた。電子化は経理担当として正直な気持ち、不安や戸惑いも小さくなかった。導入や運用でSansanの支援は心強く、親身な対応から安心感があった。機能面で特に優れて有用と感じた〝検索機能〟は、探したい書類がすぐに分かり、管理や処理に手間がない」(サービス画面写真)

 Sansan 「紙と電子が混在する二重管理の解消が各社からの相談で多い。インボイス制度など法制度・改正を熟知していなくても、簡便に処理対応できるシステム仕様を意識している。取引先に負担をかけないDXを実現できるように機能面でも皆さんの期待に応えていきたい」

 堤 「従前は、請求書の受領から承認処理までに1週間程度の期間が掛かっていた。導入後は2~3日に短縮化した。入力ミスや漏れの防止、確認作業がデータ化を通じて更に改善された点は大きい」

 ――データ化が進んだ。

 Sansan 「取引先の請求書を当社が代理受領してデータ化するサービスや、郵送代行を含めて請求書を〝発行〟できる機能も追加した。受領と発行の両方に対応している。仕訳機能は、他社の会計システムとの連携が容易になる。今秋には、請求書の〝作成〟機能も搭載する。今後も導入企業やその取引先の利便性の向上で貢献したい」

 黒木 「これまでの慣行から請求書を持参していた取引先も、利便性を感じて、順次に電子化に切り替えている。業務が効率化されて、経理業務の人員配置に柔軟性が生まれた。電子化を通じて、仕事や組織の改善点に関して改めて〝気づき〟を得られた点は大きいと感じている」