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記者が解説 住宅新報web週刊ニュース記事(3月11日~3月17日)

Pick Up!

  • 引き続きトップ人事に注目集まる 大和ハG、地所リアル
  • 旭化成Hが土地仕入れに強みのTHEグローバル社と業務資本提携
  • 東京駅前大型再開発の一角、東京建物などの「トフロム ヤエス」概要が明らかに

 1週間のランキング・トップ10から記者が気になる記事を3つピックアップしていきます。

 先週に引き続きトップ人事記事が人気を集め、「大和ハウスリフォーム 新社長に大和ハ役員内山氏 福島社長は退任(2025/3/12配信)」がランキング首位となりました。大和ハウス工業は2月、大友浩嗣専務を4月1日付で社長に昇格させ、芳井敬一社長は会長となる人事を発表(詳細記事はこちら)していますが、グループ内でも体制の刷新を図る形です。大手ハウスメーカーのグループ企業であり、自身も業界の有力企業である大和ハウスリフォームの社長交代が注目されるのは必然と言えるでしょう。同様に、5位には「地所リアル 新社長に三菱地所執行役員の清水秀一氏(2025/3/11配信)」がランクイン。三菱地所グループで法人向け不動産仲介事業等を主軸とし、弊紙「売買仲介実績」調査(前回の24年度上期記事はこちら)でも毎回上位の業界大手として、当然の注目度と言えます。

 次は、3位の「旭化成H、THEグローバル社と業務資本提携、マンション開発を拡大(2025/3/13配信)」です。「へーベルハウス」でおなじみの旭化成ホームズですが、足元では不動産開発事業も大きく業績を伸ばしています。同時に、強みとしているのはグループの旭化成不動産レジデンスによるマンション建て替え事業等で、土地仕入れから始める開発事業には拡大の余地があります。今回の提携は、土地の仕入れに強みを持つTHEグローバル社との協力関係の下、マンションを始めとした不動産開発事業を拡大し、成長を図る戦略の一環です。

 最後は紙面記事から、8位の「東京建物など 八重洲再開発『トフロムヤエス』 東京駅前に51階建て 入居内定6割、好評価に自信(2025/3/11号)」です。東京・八重洲で進展する複数の大規模複合再開発の一角で、東京建物が特に旗艦事業の一つと位置付ける「東京駅前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業」について、名称「トフロムヤエス」と共に公表された概要を紹介した記事です。「トフロム」は英語の「TO」と「FROM」を組み合わせたもので、国家戦略特区である同エリアにおいて、「ヒト・モノ・コト」の行き交う結節点として都市機能強化に貢献する施設を目指す意図が示されています。2棟の合計延べ床面積は約23万7000平方メートル、オフィス専有部だけでも約10万平方メートルという規模で、近隣エリアのオフィス市場にとっては大きなインパクトを与える物件となり、業界内外からの関心も高い様子がうかがえます。「トフロム」自体のリーシング状況も当然注目されていますが、現在の入居内定率は60%とのこと。立地の強さに加えて、コロナ禍によるオフィスニーズの変化を踏まえ、コンセプトや仕様には出社のメリットと魅力の向上を図る工夫も凝らしており、入居予定企業からは好評価を得られている模様です。今後も引き続き、同物件及び近隣の開発計画の進展と併せて、東京駅周辺エリアの街づくりは高い関心を集めることでしょう。

 

住宅新報web週刊ニュース記事
アクセスランキングトップ10 (2025年3月11日~2025年3月17日)