自民党議員などで組織する宅地建物等対策議員連盟(=宅建議連、野田毅会長)と全国宅建政治連盟(=全政連、瀬川信義会長)は11月4日、東京・全国町村会館で合同総会を開き、宅建業界が要望する21年度税制改正および土地住宅政策について意見交換した。
冒頭、野田会長が「地方創生には、自治体との協力関係がますます重要になる。各地域を最も熟知しているのは地元の不動産事業者であり、取り組みを始めるには土地に対する手当てがスタートになる」と述べた。
また全政連の瀬川会長は、新たな執行部体制となり、今期から国会等選挙対策委員会を立ち上げたことを報告。21年度の重点要望事項の中から、銀行の不動産業参入問題を挙げ、「コロナ禍において不動産賃貸業がテナントの廃業などで苦慮している。特に人口減少が進み、経済が低迷している地方の不動産事業者には死活問題となる。これらの議論が再浮上した場合には断固阻止を願いたい」と要望した。
その後、全政連の赤田英博幹事長が要望事項3点について説明した。重点要望事項は、(1)土地の固定資産税に係る課税標準の据え置き措置および各種税制特例措置の適用期限延長、(2)デジタル化推進を踏まえた不動産取引における書面の電子化およびコロナ対策のための各種給付制度の確実な実施、(3)銀行の不動産仲介業参入および保有不動産の賃貸自由化の断固阻止。
これらを受けて、宅議連の野田会長は「土地住宅税制・政策に関する要望はしっかりと受け止めた。実現のため総力を挙げて対応する」と力強く語った。