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エルトロピー デジタルで接点づくり 追客など営業活動を支援

 営業活動のデジタル化を支援するエルトロピージャパン(本社・米国、東京都港区)は、提供するクラウドサービス『Eltropy』(エルトロピー)に不動産賃貸・売買仲介会社やハウスメーカーからの問い合わせが増えているようだ。DXが注目される中、デジタル技術で効果的な顧客との接点づくりやコミュニケーションを図れるとして注目が集まり始めた。

 無料通信アプリ「LINE」やSMS(ショート・メッセージ・サービス)、チャットなどのエンドユーザーが使いやすいコミュニケーションツールを集約しているプラットフォームスタイルが特徴。特に「追客」の場面に有用でオンライン上で簡便に会話などをやり取りできる。富士通、日本ユニシス、セイコーソリューションズが販売代理店で導入を訴求している。

 交流を簡便にするだけではない。成約率を高める機能もある。不動産会社が同システム内に格納したPDFの資料やパンフレット、動画などを案内すると、スマートフォンで相手のエンドユーザーが見たその資料の閲覧時間や、間取り、立地情報などといった各項目で興味を持たれたページまでを顧客ごとにグラフ表示などで可視化する。それらを分析すれば、相手の関心度合いに合わせて的確で効果的に訴求できる(イメージ図)。CRM(顧客関係管理)システム『セールスフォース』とも連携し、電子契約手続きの機能にも対応。訴求、追客、成約、顧客管理までを一貫してデジタル化できる。

 新たな機能の開発も始めている。使い慣れた人が比較的に多い、ビジネス向けチャットサービス『LINEWORKS』を軸にした管理画面を通じて、『エルトロピー』の各機能を使えるよう、専用アプリを今夏にもリリースする。顧客が30秒以上資料を閲覧すると、その場で即時にシステムが自動検知する。それをレコメンド(推奨提示)機能を持つチャット経由で営業スタッフに通知する。即時に対応できて、機会損失を防げる。

 同社営業部長の池田大作氏は、「セキュリティ性が高く、銀行や生損保会社を中心に先行導入されている。日本生命保険では既に、約5万人の営業職員が活用している。非対面ニーズが高まり、顧客との接点づくりに悩んでいる不動産業界にも積極的に導入活用を訴求していきたい」と話している。