日建設計総合研究所(東京都千代田区)と、システム開発のシーエーシー(東京都中央区)は、利用者の「合図」や「動作」を感知し、IoT機器や装置を駆動させる「電気信号」を発信して操作できるジェスチャーコントロールエンジン『UT―AIZ(TM)』(ユーティーアイズ)を開発した。サービスモデルの第1弾として、手動の扉に同エンジンを搭載している『アシスト・スイング UT―AIZ』も同時に開発した。
新技術は、急速に発展するAI(人工知能)技術と、人間が発する身体動作の「合図」などを組み合わせ、その活用によって都市で発生する課題に柔軟に対処できる仕組み。
人間の身振りや手振りのほかにも、口の動きやSOSの合図も読み取れる(イメージ図)。第1弾のモデルでは、顔認証技術と人間のジェスチャーに着目して開発した。
手動の扉以外でも、建築建具や照明器具、空調設備や昇降機設備、サイネージ(電子掲示板)、病院のナースコール、外装部材など、都市を構成する様々な要素に対して応用や導入が可能だという。
例えば、身の危険や体調不良を合図で知らせる、感染対策の観点で口の動きの頻度と数から空調をコントロールする、災害時に合図をつなげて避難指示に活用する――などの場面を想定している。