パイオニア(東京都文京区)は、『アルコールチェック義務化について知っておきたい5つのポイント』と題して、企業の「安全運転管理者」の業務の効率化などを考えるセミナーを3月1日に開催し、ウェブで配信した。
道路交通法施行規則の一部改正によって、4月1日から自家用自動車の「白ナンバー」の運転者に対し、「アルコールチェック」が義務化される。10月1日からは、「アルコール検査(検知)機器」を使った検査も実施する必要がある。対象は白ナンバー車5台以上、または定員11人以上の車を使う事業所。車種や車両は問わず、50cc以上の自動二輪車は「0.5台」として換算する。企業が選任して各地の公安委員会に届け出が必要な「安全運転管理者」の従来からの業務である安全運転指導や点呼、日常点検、運転計画の作成や運転日誌の備え付けなどに新たに「アルコールチェック」が加わる。
同社モビリティサービスカンパニービジネスマーケティング部マーケティングマネージャーの大野耕平氏は、その義務化の実施に伴う注意点などを解説し、「ある交通死傷事故で県警は、安全運転管理者を選定していれば防げた可能性のある事故だったと見解を述べるなど、企業は適切な準備、運用、対応が求められている」と説明。「4月から目視確認とその記録の1年間の保存、10月からは検知器を用いた確認が必要。運転の都度でなくても、業務の開始前や出勤時、業務終了後や退勤時の確認でもよい。運転者が直行直帰をする場合は、運転者が携帯用アルコール検知器を持ち、管理者とカメラモニター越しで応答して、運転者のその調子から判断することもできる。改正法施行前の準備が大切」と強調した。
また、同社で提供している運行管理・支援クラウドサービス『Vehicle Assist』(ビークルアシスト)でも、アルコールチェック義務化の対応で機能を更新していくと紹介した。