個人間ネット売買サイトを運営するメルカリ(東京都港区)と、同社グループのソウゾウ(同住所)は、自治体と連携する公民連携で「空き家対策」の事業を始めた。空き家内で残置され、まだ使える家財などを『メルカリShops』を活用して販売することで、空き家所有者の物件の利活用を促す。
第1弾の取り組みとして、鳥取県の南部町(陶山清孝町長)と連携する。また残置物の販売に関しては、地元に拠点を置くNPO法人なんぶ里山デザイン機構が同町と連携して担う。同法人は、同町と既に空き家の回収や片付け費用の助成、サブリースなどを通じて移住促進などを行ってきた。売上金は協力した地域住民の報酬に充て、空き家の利活用事業でも活用する。
空き家が社会問題化するものの、その利活用の促進で壁となるのが残置物。家財の処分費用の負担や片付けの担い手不足の課題感のほか、再利用のできる物品を廃棄してしまう問題が浮かび上がっている。同社グループは、スマートフォンで簡便に売り買いのできるEコマースプラットフォームを活用してそれらの販売を支援する。地域の活性化にもつながると考えた。