FRK版売買書式スタート、売主責任を明確化
不動産流通経営協会(=FRK、岩井重人理事長)は不動産売買契約書や重要事項説明書など、不動産取引に使う各種書式のFRK標準書式を正式に策定し、11月30日から会員各社が使用を始めた。
消費者間の売買の場合(一般仲介)でも売主は土地や建物についての瑕疵担保責任を負うこととし、従来、事実上の標準様式の役割を担っていた不動産流通促進協議会(=OM、オープンマーケット)版で2カ月としていた瑕疵担保責任の期間を3カ月に延長したことなどが特徴。また、売主が対象不動産の状況を自己申告する「物件状況等報告書」を定め、売主が行う修復範囲を明確にする別表も用意した。
売買契約書は、契約当事者の違いに応じて「一般仲介用(消費者と消費者など)」「消費者契約用(売主が事業者など)」「売主宅建業者用」の3タイプを設け、更に、3タイプごとに、土地・戸建て住宅・マンションなど取引対象物に応じた合計26種類の書式を作成した。連動する重要事項説明書も、契約当事者と取引対象物の違いに応じて12種類を作成した。
一般仲介用では、マンションの取引を除いて土地についても売主に瑕疵担保責任を求め、戸建て住宅取引では設備を免責とする一方、雨漏り・シロアリの害・構造上主要な部位の木部の腐食の3項目についても売主が瑕疵担保責任を負うこととした。マンション取引では、専有部分に関する雨漏り・シロアリの害・給排水管の故障の3項目が瑕疵担保責任の対象で、いずれも責任期間を3カ月に設定した。
瑕疵が発見された場合に、売主が実施する修復のガイドラインになる別表は、建物と設備ごとに用意。設備に関しては、瑕疵担保が免責されるものの、引き渡し時に主要設備が使用できない時には、引き渡し完了から7日以内に買主から請求を受けた故障や不具合に限って修復義務を負う実務的な対応を取り入れた。
また、売主が事業者の場合の瑕疵担保責任の期間を初めて1年に統一。境界に関するトラブル防止のために、契約主体の違いにかかわらず売主は土地境界を現地で明示することとし、境界標がない場合には、売主に隣地所有者の立会いのもとで境界標を設置することも求めている。
売主が知り得る範囲で取引対象不動産の現況を告知する物件状況等報告書も作成し、記入の手引きをもとに媒介契約を締結した後、速やかに記入・提出するよう求めることにした。
記入する内容は、土壌汚染に関する情報や地盤の状況、近隣の建築計画や振動・騒音の状況や近隣との申し合わせ事項など。更に、マンションでは管理費や修繕積立金の変更予定の有無や大規模修繕の予定、管理組合での討議事項などについての報告も求める。



