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<トピックス>賑わう春の新築マンション市場

 首都圏の新築マンション市場が大賑わいだ。人気物件の現地販売センターへの来場者は前年に比べ約3倍になった、という声が聞こえるほどで、消費税率引き上げ直前の駆け込み需要で賑わった一昨年の今頃を思わせるほどだ。

 大手のマンションディベロッパーなどでつくっている日本高層住宅協会の市場動向調査によると、同協会会員社が1月に新規分譲した新築マンションは前年同月の約2.5倍に当たる2,637戸だったが、月間契約率は76.6%をマークした。民間の調査機関である工業市場研究所の調査でも、1月の新規供給は4,585戸で3年振りに4,000戸を超え、契約率も74.7%と高率だった。

 需要が急回復した要因は3つある。第一に住宅ローン減税の創設に代表される一連の住宅取得促進税制が大幅に拡充されること、第二に住宅ローン金利は今が底で、今後はむしろ上昇の公算が強いこと、そして第三に販売価格はまだ下げるかもしれないが、良好な物件はすでに下げ止まりの様相を見せていることである。

 新年度住宅減税の目玉は、年末のローン残高に応じて所得税を15年間にわたって最大587.5万円軽減する住宅ローン控除制度の創設である。この最高額は1億円以上のローンを組まなければ実現しないので、一般のサラリーマンには非現実的な数字だが、建設省の試算では年収700万円の標準世帯(夫婦と子供2人)が金利3%、25年返済で3,000万円のローンを組んでマンションを購入すると、減税額は合計で約210万円になるという。また、買い替えで譲渡損が発生してしまう人を救済しようという譲渡損失繰り越し制度が拡充されるが、これも昨年までは動きが鈍かった買い替え層が行動に移るきっかけになりそうだ。さらに、登記するときの登録免許税や不動産取得税なども大幅に軽減される。

 金利面では、住宅金融公庫の基準金利2.2%適用期間が26日まで延長されたが、新年度からは既に財投金利が2.1%にアップしているので、新年度からは上昇するだろう。都市銀行など民間の住宅ローンも、現時点では長期金利が鎮静化しているので超低水準にあるが、こうした水準がいつまでも続く保証はどこにもない。日銀は超低金利政策を行っているが、事実、昨年末には一時急騰したし、今でもこうした心配をしている関係者は多い。

 販売価格は、たしかに現在も下落傾向にある。しかし、昨年後半から下落幅が次第に縮小し、ここ数年続いていた値下がり現象もどうやら底が見えてきた。平均価格でみれば多少の値下がりがあるだろうが、駅から近い・広い・共用施設が充実している、といった条件のそろったマンションはほぼ横ばいだろう。

 このようにみてくると、今は絶好の購入環境がそろった時期といえる。このため、マンション価格はまだ下がるといって買い控えていた人、買い替えると譲渡損が大きいため行動に移れなかった人などが一斉に動き出したのだ。ただ、当然のことだが、今がチャンスだからといっても、どんな物件でもいいというわけではない。永住するつもりで物件選びは慎重に、そして欲しい物件に出合ったら即決断が時期を逸しない上手な選び方で、そうしたことが後悔しないためにも一層必要な時代といえるだろう。

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