紙上ブログ 不動産屋の独り言 560 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 当社史上最悪の家賃滞納者 その後1 最初の温情があだとなる
住宅新報 2020年7月7日 号 6面
裁判を起こしたら貸主の勝訴。それはそうだと思う。半年間の滞納で裁判を起こされても不思議はない中、家賃滞納者A氏の裁判なのだから。85歳の奥様が病弱で、「今追い出しても行くところがないだろうから」と温情をかけたのが間違いだった。
強制執行を延期
強制執行の日が決まったが、「自分で探してきたURのマンションを契約したから、引っ越しできるまで待ってほしい」とのこと。弁護士と相談した結果、「確実に出て行ってくれるなら」と強制執行を延期してもらうことになった。ところが、それも「引っ越し代がなくて、ボランティアの人に手伝ってもらっているので間に合わない」と言う。「強制執行の前の〝この日〟には引っ越す」と約束した日に私が様子を見に行くと、必要な荷物は運び出しているものの、部屋は新居でも使わない大きな家具や処分する洗濯機と電子レンジのほか、ゴミ袋の山。それを家主の負担で片付けさせようという考えが見え見えだった。















