不動産取引現場での意外な誤解 売買編(72) 検討中の民法改正について、何が変わるか(2)
住宅新報 2014年11月11日 号 10面
連載: 不動産取引現場での意外な誤解
Q 前回、民法改正の話が載っており、その中に宅建業者が絶対知っておくべき改正点として2つの具体例が載っておりましたが、その他にはどのようなものがあるのでしょうか。
A 前回と同じように判例をベースにそれを条文化しようとするものとして、1つは、契約を締結する際に定める「違約金」の額の問題で、現行民法では420条に、「違約金は、賠償額の予定と推定する(3項)」という規定があり、1項に「当事者は、債務の不履行について損害賠償の額を予定することができ、裁判所は、その額を増減できない」と定めています。この規定について改正中間試案において、「債権者は、相当部分を超える部分につき、債務者にその履行を請求できないものとする」と、判例ルールを条文化しようとしましたが、「要綱仮案」では、この後段の規定をそっくり削除しました。
そしてもう1つは、数年前に話題になった再売買の予約付分譲マンションにおいて、これを「買戻し特約付分譲」と誤解したことから生じた民法579条の買戻し特約の規定(買戻し代金は、買主が支払った代金と契約の費用とするという強行規定)についてです。これを要綱仮案では、当事者の合意でその買戻し代金を自由に定めることができるようにしています。この規定についても、「再売買の予約」という業界の慣行的手法を認めてきた判例の考え方が改正条文の中に生かされているケースであると思います(民法改正要綱仮案第30-11)。

















