大言小語 暗くなった東京の夜
住宅新報 2011年5月10日 号 1面
大通りに並んだビルにはそれぞれ事務所や店舗の看板が掲げられているのに、建物の1階部分の多くは灯りらしきものも見えず、人の気配も伺えない。全て空室かと不審に思い、建物のウィンドウガラス越しに眼を凝らして中を覗いて見た。すると室内には灯りもついているし、働く人影も見えた。ガラスが汚れていたうえに、照度もやや暗いらしく、一見、無人に見えていただけだった。中国の都市近郊でよくある町中の風景だ。
▼震災以降、同じような光景を東京でも見かける。さすがにウィンドウガラスはきれいだが、節電で照明を落として扉が開いたままの店舗は、どことなく開店休業のようだ。計画停電も中止にはなったが、節電のため街灯が消えた東京の夜は暗くなったといわれるようになった。













