一次取得は容易なマンション・やや難しい戸建て、買い替えは深刻
財団法人東日本不動産流通機構(=東日本レインズ)はこのほど、首都圏における住宅取得難易度の推移と現状についてのレポートをまとめた。これは、経済全体のデフレ傾向が進むなかで、サラリーマン世帯の年収や貯畜額の減少とバブル期に住宅を購入した世帯の資産デフレの広がりが、一次取得と買い替えにどう影響しているかを、年収や貯畜、住宅ローンの借入条件や買い替え時の売却損益などを加味した取得難易度を推計し、取得環境の現状を探ったもの。住宅取得難易度は、一次取得では年間返済可能額と年間返済必要額の対比から作成しており、100を上回ると標準的な世帯はゆとりを持って購入できる水準、75を下回るとローンの借り入れ自体が困難になると考えられる。
それによると、一次取得の難易度は98年度まで上昇傾向にあったが99年度に横ばいに転じ、00年度も横ばいが続いた。ただ、中古マンションの00年度の難易度は、前年度比で4.7ポイント低下したが134.9で取得が容易な状況が続き、新築マンションも108.0とゆとりある取得が可能な状況が続いている。戸建住宅は中古がやや取得しやすい88.6、新築が75を下回る68.2で、ともに100を下回り、98年まで進んでいた改善が頭打ちになっている。地域別では、埼玉・千葉・神奈川で比較的取得が容易だが、東京はまだ困難な状況にある。
一方、買い替えはいずれの物件も難易度が低下し、さらに難しくなっている。これは、買い替え先の物権価格が下落したものの、築10年の売却物件の取得価格が非常に高い水準で、しかも当時のローン金利も高かったことから、ローン残高に売却価格を充当しても売却損が拡大し、しかも年収の低下が加わったため。中古マンションへの買い替え難易度は61.3、新築マンションでは61.9と、金利や借入期間の融資条件が異なるため結果として同水準。戸建て住宅は過去9年間、難易度が100を超えたことがないが、97年以降はさらに悪化して75を下回り、00年度は中古が51.7、新築が44.6となり、買い替えがほぼ不可能な状況にある。











