注目されるプロパティ・マネジメント業務
不動産証券化の伸展にともない、オフィスビルの管理部門への注目が高まっている。これまでのビル管理は、ともすると建物維持管理、清掃、警備などの業務を中心としたビルメンテナンスが中心であったが、ビルの収益を極大化するために、プロパティ・マネジメント(PM)といったビル経営のための専門的な業態が脚光を浴びている。
PMは建物を管理し、テナントからの賃料収受、清掃、警備、テナントとの賃料改定交渉などの日常業務を通じて、建物の価値を向上させる役割を担う。大規模ビルではビル所有者の関連会社が管理業務を委託されるケースが多いが、証券化によってビルの所有者が投資家となることから、ビル管理のコストパフォーマンスと透明性が求められるようになってきた。そのため証券化をきっかけとして、管理会社を専門のPM企業に委託替えするケースも見られるようになってきた。
また証券化市場とは離れた、従来からの中小ビルオーナーにとっても、PM企業の選択はビル経営を左右しかねない。空室率を最小にするためには、テナントに喜ばれるビルであることが条件であるが、そのためには賃料設定のみならず、小回りの利くサービスをいかにテナントに提供できるかが勝負。今後の大規模ビルの大量供給を控え、中小ビルの生き残りのためにもPMの充実が重要視されることになろう。
またPM企業にとっても、ビルオーナーから管理受託をするための差別化がテーマ。独立系大手の千代田ビルマネジメント・小島社長は「ビルオーナー、テナントのニーズを理解しながら、単なるプロパティ・マネジメントのみならず、オーナーの様々な資産効率化の提案など、アセット・マネジメントにも踏み込んだ業務展開が必要」と語る。昨日成立した不動産ファンド関連法案の施行に標準を合わせて、様々な不動産投資信託商品が供給されることが予想されるが、投資判断基準の一つとして、また投資とは離れたビル経営の成功の鍵として、PM業務に対する期待は今後一層高まっていくであろう。











