常日頃(65) 第3部 超高齢国家と大震災 備えるべきは--(5) 増える高齢者の1人住まい いびつな社会構造ただせ
住宅新報 2011年5月3日 号 8面
--家が流される光景は異様で悲しい。生活の基盤が根こそぎ奪われる恐怖心を覚える。今こそ、改めて住まいのあり方を考え直す時だ。
津波常襲地帯の岩手県や宮城県の沿岸部では、高台移住の考え方が昔からあった。岩手県大船渡市三陸町吉浜地区もその一つだ。1896年の明治三陸津波の教訓で、当時の村長は高台に家を再建するよう指示したという。多くの住民がその指示に従った。しかし、1933年に昭和三陸津波が襲い、低地に残っていた一部住民の家が流され、17人の死者・行方不明者を出した。
今回の震災で吉浜地区には10メートル前後の津波が押し寄せたが、被害は行方不明1人、流された建物は数棟に留まった。昭和三陸津波以降は高台移転が進んだからだ。高台の新天地へ










