地域に溶け込む、伝統の味わい マイホーム/マイライフ
住宅新報 2011年5月3日 号 12面
穏やかな田園風景にとけ込むこの住まいは、どこか懐かしい。日本家屋の伝統をまとい、住宅が本来持つべき自然との調和や健康への配慮のさりげない表現は、施主の並々ならぬこだわりに裏打ちされていた。
埼玉県比企郡嵐山町。関越自動車道の嵐山小川インターチェンジにほど近い田園の中に、安藤淳さんのお住まいがある。建物の正面ファサードは1階がタイル張り、2階が杉板張りだが、この2階部分の大きな妻面と流れるような大屋根の印象が、安藤邸の内部空間の特徴まで表しているようだ。一貫して受けるのは、日本家屋独特の落ち着きと温もりである。
屋内は床、壁、天井に木材をふんだんに用いている。壁のつくりは、今ではめっきり少なくなった真壁構造。ただ、柱のちり(壁から突起する柱のずれ幅)を意識的に浅くしたのは、設計の宮田さんの細かなこだわりである。











