アナザーアングル 住宅業界ニュースの行間を読む(44) まちづくり考える2つの事例 新しい価値が成功のカギ
住宅新報 2009年2月10日 号 3面
街づくりという分野は、住宅と不動産の仕事の中で大きな役割と位置を占める。ある一定規模の企業は、その企業を代表する街づくりを行っているもので、それは企業の理想や理念をかたちとしたものと捉えられる。今のような景気では、街づくりは大きなリスクを抱えるものだから、おのずと縮小傾向になりがちではあるが、そうした中でもこの分野に真摯に、そして果敢に取り組んでいる企業はもっと評価されてもいいと考える。
先日、アールシーコアが建売分譲を開始した「BESS街区ユーカリが丘7」(千葉県佐倉市)を見学してきた。ログハウスなど全23区画の「自然派個性住宅」によるもので、従来にない街並みが形成されていた。「あえて作り込みをしない」(二木浩三社長)建物は、昨今の住まいづくりのセオリー(例えば間仕切りをできるだけなくすといった手法)とは一線を画しており、ハウスメーカーなどが供給する建物とは趣が大きく異なる。しかし、先行して同様に分譲販売された「ユーカリが丘宮ノ台」が完売していることを考慮すると、高い確率で客付けが見込めるということだろう。何より、住民相互のコミュニケーションが良好であるという点がいい。決して規模が大きなわけではないアールシーコアだが、特徴的な手法で街づくりにチャレンジしていることは評価に値する。
因みに、ニュータウンとしての「ユーカリが丘」の開発主体は山万。この会社が、ここの街づくりに相当な努力をしているのはご存じの方も多いだろう。一般的なニュータウンで問題化している住民の高齢化を避けるために、年間供給を200区画前後に抑え、更に子育て世代のニーズに合わせた住民サービス、環境共生への取り組みなど積極的な施策を展開している。山万としてはアールシーコアの建物を供給することは、従来のハウスメーカーなどによる建物の供給に加え、新たなオプションを持つことができプラスと考えている模様。特に、中心部から距離のある売りづらいエリアで、ログハウス的な建物はそれが有する希少価値から、「大変歩留まりがいい物件」とみているという。











