知って得する建物の豆知識(12) 「欠陥住宅番組」 真の問題点に踏み込め
住宅新報 2009年5月26日 号 14面
最近は少なくなりましたが、数年前まで、欠陥住宅報道がテレビのワイドショーにおける定番コーナーでした。特に耐震偽装事件の直後は、非常に多くの番組が流されたように記憶しています。
そこで気になったのが、番組で取り上げられる欠陥事例は、ほぼ100%が一般工務店の施工によるものだという点です。私の視聴した限りでは、大手ハウスメーカーの施工した物件は1棟も出てきませんでした。従ってこれらの番組を見た人は、工務店の施工にだけ手抜きやミスがあるというイメージを植え付けられる可能性があります。
内容もお粗末な限りです。「検査員」という腕章を腕に巻いた怪しいオヤジが登場し、欠陥住宅の解説をひとしきりした後に「それでは軒下を調べてみましょう」と言いながら、床下に入って行ったことがあります。およそ建築を職業をとしている人間が、「軒下」と「床下」を間違えるなどあり得ないことです。更に別の番組では、構造の説明で梁(はり)のことを「ヨコ柱」と説明する場面も目にしました。確かに、梁は柱をヨコにしたようなものではあります。しかし、これも絶対に間違えないというか、そもそも「ヨコ柱」などという言葉は建築用語に存在しないのです。テレビ局はこのオヤジたちをどこから仕込んできたのかは分かりませんが、これでは欠陥住宅の内容そのものが怪しまれる、欠陥番組です。










